長野市の放射性物質検査に関する請願
【請願趣旨】
昨年3月の福島第一原発の事故により、深刻な放射能汚染が起こったことは周知のとおりです。
放射性物質による低線量被ばくが人体にどのような悪影響をあたえるのかは、明らかになっていません。10年後、20年後になってから現れる晩発性障害や遺伝的影響も非常に危惧されます。長野市の子供たちが放射能による健康被害を受けないために、直ちにでき得る限りの対策をとることが、私たち大人の責務ではないでしょうか。
長野市では消費者庁から放射性物質検査機器が貸与されることが決まりました。県による検査に加え、長野市独自の体制で放射性物質の検査が拡充され、検体数も倍増するものと期待いたします。その際、国の基準値を超えたか下回ったかという確認だけの検査に終わらないよう、以下の請願項目を求めます。
特に放射能に対する感受性が高い子供たちには、「基準値以下」ではなく「できる限り安全なもの」を食べさせたい。低い数値であったとしても、自分の基準で食べるか食べないかを判断したい。そのための有意義な検査機器導入となるように下記の項目について請願いたします。
【請願項目】
保育園・小中学校給食の放射能汚染対策を求める請願
【請願趣旨】
昨年3月の福島第一原発の事故により、深刻な放射能汚染が起こったことは周知のとおりです。
放射性物質による低線量被ばくが人体にどのような悪影響を与えるのかは、明らかになっていません。10年後20年後になってから現れる晩発性障害や遺伝的影響も非常に危惧されます。長野市の子供たちが放射能による健康被害を受けないために、直ちに出来うる限りの対策をとることが、私たち大人の責務ではないでしょうか。
そのために、市としてまず取り組んでいただきたいことが、給食(おやつを含む)に含まれる放射性物質を可能な限りゼロに近づけることです。
現在、長野市は県による給食食材の放射能検査を活用しています。しかし、検査が始まった昨年12月から今年5月までの間、野菜以外の肉・牛乳・海産物・加工品・調味料などでは、魚数件以外は検査が行われていません。 (5月29日現在)
国の基準値は、4月から変更になりました。しかし基準値というのは、あくまでも社会的・経済的な理由によるもので、「安全な数値」ではありません。「放射線に安全量はない」というのは国際的な合意事項です。
放射線に対する感受性が高い子どもたちには、「基準値以下」ではなく「出来る限りゼロに近いもの」を食べさせたい。一日も早く、子供たちが毎日食べている給食が、本当に安心・安全なものになるように、以下のことを実現していただけるよう強く求めるものです。
【請願項目】
提案:検査機器の選定時、性能面で留意してほしい点
H24.6.18 経済文教委員会(小中学校給食担当)において、3:6で否決。
H24.6.19 福祉環境委員会(保育所担当)において、2:8で否決。
審議において、出席議員からは
「PTAに聞いてみたが、給食の安全性を気にする声が会議であげられたことはない、そのような声を聞いたことはない、給食センター見学の保護者からも聞いていないと言われた。」
「消費者庁からもうじき入る検査機をとりあえず活用してみてからでいいのではないか。」
「文科省HP『放射能を正しく理解するために』をみてみたが、自然放射線はこれまでにも存在していたのだから心配することはないのではないか」
「事態の推移をもっとみていかなくてはならない」
等の意見が出されました。
また、市担当からは
「給食では新鮮な材料を使う為に、その日の給食に使う材料は当日の朝入荷する。現場(給食センター)のスケジュール上、検査している時間はない。」
「現在市場に出回っているものは、産地で検査されているものであり安全である。」
等の答弁がされました。
長野市に消費者庁から貸与される検査機(検出下限値は25bq/kg)に関しては、稼働日数は年間80日・一日4~5検体(=320件程度)というスケジュールが仮にですが出されています。100%機械を活用するとは言いがたいこのスケジュールは、設置先の保健所で新たに担当職員が配置されず、現状の職員が各自の仕事をやりくりしながら時間を作って測る為だそうです。
予定されている320件は小中学校の給食(140件予定)、保育所の給食(100件予定)、残りが市内農家の作物・市場に出回っている製品などで占められており、市民の持ち込み検査などが入る隙があるようには思われません。
ちなみに市内の保育所の軒数は現在80程だそうで、80の保育所で1年に100件調べる・・・1年に1度、1件の検査ということになります。担当課の方は「このスケジュールは仮になので、出来ればこの100倍程・・・」などと話されていました(が、そんなことになったら担当職員の方は過労死するのでは?)
全体を「とりあえず新しい検査機が入ってから考えようよ。そんなに気にしてる人もいないんだし。」という意見が覆った中の否決だったわけですが、新しい検査機に関しては、下限値にしても、検査体制にしても、満足がいくものとは言いかね、今後も上記の請願内容は折に触れてアピールし、求めていく所存です。
ただ、議員から出された
「PTAに聞いてみたが、給食の安全性を気にする声が会議であげられたことはない、そのような声を聞いたことはない、給食センター見学の保護者からも聞いていないと言われた。」
という意見は、重く受け止めなければならないと思っています。
このページをお読みになっている方は、放射能汚染について、子供達に与える影響について、関心がある方でしょう。
PTAで、また保護者会で、勇気を出して声をあげてみませんか?
声をあげない限りあなたも「現状に満足している人」としてカウントされ、心の中でどんなにエールを送っていても、現状に異議をとなえる声とは反対意見を持つことにされてしまいます。
子供達を守るために、どうか勇気を出してください。